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★ヘリコプターの操作方法(実戦応用編)
 新パッチで対空ミサイルの誘導性能が大幅に向上し、戦闘機での空中戦がスキルをそれほど必要としない物になってしまいました。それによって空中戦がかなり味気なくなってしまって、飛行機一筋だった自分にとっては残念だったのですが、その代わりにヘリがすごくシビアな操縦を要求されるおもしろい乗り物に変化しました。ほんのちょっとうっかりと対空ミサイルの射界内で警戒を怠ると連続で対空ミサイルを叩き込まれて死亡です。これはすごい、すごく怖い、そして面白い。

 今までも戦闘機やヘリはよく乗っていましたが、最近になって特に集中的にヘリに乗るようになって気づいたことがいくつかあります。それらの事柄や、特殊な操縦についてまとめてみました。ヘリによく乗る方は参考にしてみてくださいませ。ただ、ここはあくまでも実戦応用編です。前進、後退、側進、急降下、ホバリングくらいは思った通り自由自在にできる人のみが対象です。



■ガンナーを「支援する」操縦をする
 ヘリのパイロットをするのなら、まずはガンナーとの連携を考えなくてはなりません。あくまでも攻撃の主役はガンナーで、パイロットの仕事はガンナーをいかに攻撃しやすい状況に持って行くかということにつきます。パイロットがロケットミサイルを使用して攻撃するときは、ガンナーがヘルファイアをはずしたときのフォローや、ガンナーが別の敵に気づいていない場合に知らせるために撃つくらいな物かもしれません。

 さて、ガンナーをやっていて思うことは、スムーズかつ迅速な飛行ができる人がパイロットの時には機銃もヘルファイアも命中率が格段に向上するということでした。特に機銃の爆発ダメージが少ないコブラの場合にはスムーズな飛行のできるパイロットは非常にありがたい存在です。

 ガンナーからすると機銃の射撃中などにガクガクと視界が揺れると、とてもではありませんが射線を安定させて保つことができません。しかもパイロットの感じる以上にガンナーからの視界はブレます。パイロットからすればそう大したことでもない揺れでも、ガンナーからでは追従不可能な揺れに見えてしまうのです。これは機体の支点であるメインローターからガンナーの機銃装置がパイロットのそれよりも遙かに遠いことから起きると考えられます。

 ぐいっと操縦桿を入れるのではなく、あくまでもそっと入れて徐々にそのトルクを増すといった操縦ですと、ガンナーの視界が急激に揺れることはありませんので、たとえ移動してもその偏差を調整するのは十分に対応可能です。ガンナーが射撃をする際には、パイロットは視界を安定させてやることを第一に考えましょう。移動は暴れようが何しようができる限り迅速に、射撃状態に入ったらスローに安定させ、破壊したら再びクィックに移行して離脱といった感じの運用が良いでしょう。



■ジョイスティックで飛ぶ
 ヘリは通常アナログ軸が4軸のジョイスティックが必須です。キーボードとマウスでもそれなりに飛ぶことはできますが、マウスでコントロールできるアナログ軸は2軸しかないために、ピッチ、ロール、ヨー、スロットルのうち残り2軸は2値のオンかオフしかないキーボードに頼るしかなく、どうしてもスムーズな飛行をする際に支障が出るのです。最低でも3軸(ピッチ、ロール、ヨー)がアナログで制御できないと高度な機動の際に問題です。中低速での機動ではそれほどでもないのですが、限界域ではどうしても。

 また、マウスの場合はアナログ入力ができても、30%くらいでトルクを固定するなどの動作ができないために、安定させるためには常にマウスを一定方向に動かし続けなくてはならないので、一定の傾きさえ入力すればいいジョイスティックとは操作性において大きく差が出てきます。限界域に達するパイロットを目指したいのでしたらジョイスティックを用意すべきでしょう。ただ、聞いた話ではマウスオンリーでも結構な上級者もいるようですので、もしかしたら私の認識に誤りがあるのかもしれませんが。

 ジョイスティックが高価だったり入手困難で手に入らない方は2スティック(4軸)以上のアナログパッドでもある程度は代用できます。ただし、ストロークが非常に小さいので、微妙な操作が必要となり、かなりの熟練が要求されることでしょう。プレステなどで慣れている人の場合には特に問題はないかもしれません。

 4軸ジョイスティックや4軸アナログパッドが用意できない場合でも、デジタルパッドやキーボードだけで飛ぶことは絶対に避けてください。キーボードでは微妙な調整ができないために、ひとつひとつの動作の際にかなりクィックな動きになってしまうために、ガンナーから見るとまともに照準ができません。ピッチとロールの2軸だけでもアナログコントロールのできるマウスを併用してください。

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■操縦の基本「カウンター」を理解する
 ヘリの操縦で最も重要なのはカウンター入力です。カウンターとはたとえば前進状態からホバリングに移行するために、操縦桿を引いて後ろ方向のベクトルを追加するという動作。これがカウンターです。

 また、より詳細にこの動作を解説すると、前進しているときに停止しようとしたときに操縦桿を引いて後ろ向きのベクトルを発生させるカウンター。高度が上がらないようにするためにスロットルを戻すカウンター。速度が十分に落ちたときに行きすぎて後退しないようにするために機体を水平に戻すために操縦桿を前に入れるカウンター。これらの複合的な操作をして、初めて理想的な姿勢でホバリングに移行することができるのです。

 このカウンターという動作は全ての飛行操作において必要となってきます。どういうカウンター動作が最も有効なのかということをローカルプレイで練習して習得してください。



■ガンナーの視界と射界(撃てる範囲)
 ガンナーの射界を理解できていないと、とんでもない飛び方を知らず知らずのうちにしてしまう物です。まずは下記の画像を見て、ガンナーはパイロットの視界の中でどのように見えているのかということを頭に叩き込んでおきましょう。

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 ↑ガンナーの射界は底の抜けたすり鉢状の半分といったところです。青色のエリアがガンナー席の機銃が撃てる範囲、赤の四角がヘルファイア発射時の視界です。これらの範囲をガンナーの射界に安定して収まるように飛ぶことを忘れないでください。

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 ↑ヘルファイア視界部分を拡大したらこうなります。パイロット視界の中心よりも大きく右下にズレていることが分かります。おそらく左右のペイロードに懸架されているヘルファイア弾頭カメラの視界なのでしょう。視界も狭く、パイロットがきちんとこの視界を理解していないと、ガンナーはまともにヘルファイアを撃つことができません。特に対ヘリ戦闘の場合には敵の移動する先をヘルファイア視界で3分の1画面分くらい先読みしてやらないとガンナーは有効な射撃ができないと思います。なお、一発撃つごとにズレが左右に切り替わるようなことはなく、ズレは右下のみのようです。



■操縦の技
 ここでは私が実戦において有用と判断したパイロットに必須ないくつかの基本技と応用技について、ムービーと合わせてご紹介します。ここに載っている動作が自然にできるようになればヘリの操縦が楽しくなってくることでしょう。ただしネーミングは動作から勝手に私が命名した物で、リアルのヘリ動作がこういう風に言うのかは知りません。
 最もヘリの練習に適していると思われるSharqiPeninshuraマップで飛行を行っております。なお、ムービーに音声は入っておりません。



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「クィックターン」

 基本中の基本動作です。機体が水平状態でのターンはテールローターのみでのターンとなるため、動作が緩慢なので戦闘飛行には向いていない。ゆえに戦闘中はこのように機体を真横に近い状態に近づけて、機首上げ動作を行って高速ターンをします。



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「クィックストップ」

 戦闘機動の基本中の基本で、急停止→ホバリング動作への移行です。

 前進中に前傾していた角度の三割り増しに操縦桿を引き、同時にスロットルをマイナス側に目一杯入れます。速度が半分になったら今度は前方向に操縦桿を目一杯入れ、スロットルをホバリング状態に戻す。水平状態になったとき高度速度共にゼロになり、スロットルもホバリング状態になるようにします。最初の引き起こしの際に操縦桿を引きすぎると戻しが間に合わなくなり、後退が始まってしまいますので、最も適切に早く戻せるタイミングについてはそれぞれの機体で練習して覚えましょう。フルスロットル状態で制動をかければもちろん高速で停止することができますが、高度が変化するなどのリスクを負いますので、上記方法が一番良いと思います。



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「クィックストップターン」

 クィックストップの応用版。最速で出撃できる体勢を整える機動です。動作をひとことで言ってしまえば車庫入れ。別に補給修理時にだけ使用するというのではなく、敵の頭上を飛び越えて真後ろに回り込んで攻撃するときなどに使います。

 前進状態から右にラダーを入れつつ機首上げ+逆スロットル、機首があがり始めたら操縦桿を右奥に倒しつつカウンター状態を維持し、位置が極端にずれないよう調整。速度がゼロになるにつれ、カウンター量を減らしてホバリングに。



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「ストップトゥスライド」

 クィックストップからスライド状態に移行する基本技。前方の建物の陰に敵戦車などが隠れている場合などに使用し、回り込むのに使います。

 クィックストップと基本的操作は同じで、カウンターが効いて速度が半分になったあたりで、スライド方向に操縦桿を倒してやればいい。前進速度が相殺されてスライドが始まったらピッチを水平に戻しましょう。



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「クィックランディング」

 これまでの操作の複合技の一例。

 前進から緩スライドにし、上昇しつつクィックストップをかけてヘリポート上でホバリング。



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「ストレートトゥスライド」

 一定方向に移動しつつ直進とスライドを切り替えて射界を変更する技。敵兵器の側面に回り込みたい場合などに使用します。クィックストップトゥスライドと違うのは、あくまでもマップ上の進行方向は変わらず、射界だけが変化している点。

 スライドから直進にするにはその方向に操縦桿を傾けつつラダーを入れるだけ。直進からスライドにするにはクィックストップを軽くかけつつラダーを側面に入れ、速度が半分程度まで落ちたあたりでカウンタートルクを戻してスライドに。



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「スイッチターン」

 壁の向こうの兵士を攻撃したい時や、背の低い小屋の反対側に戦車が隠れているような場合に使用します。動作はあくまでも直線に近いが、その移動中に機体方向を反転させる技。ストレートトゥスライドの発展型で、直線移動しつつスライドを通り越して反転させる。

 基本的な操作は同じですが、コツは機動開始時にラダーを右に切りつつ操縦桿を奥に倒し、反転と移動を一動作で開始するように心がけること。



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「コンパスターン」

 コンパスの足のように一定の位置を支点に、視界を回転中心方向に据えたままターンし、特定地点の歩兵排除をガンナーの機関銃でおこなって味方の前進支援をする時に使います。ただし効果的なターンのためには低空飛行にならざるをえず、そのような状況で周りの見張りを怠ると、対空ミサイルはおろか戦車砲の直撃すら食らいかねないので、安定させつつも敵の進撃予想方向への警戒は怠らないこと。4軸全ての微妙な操作が要求される技です。

 基本的操作はスライドと同じで、スライド動作にラダーを入れることによって射界を常に回転中心に固定する。回転することによって遠心力が発生して外方向に流れるので操縦桿を気持ち内側に入れて離れすぎないように距離を制御。ただ、ハボックは爆発ダメージが大きいので全速で良いのですが、コブラは機銃の爆発ダメージが少ないので、パイロットが少しでも雑な機動をすると射線が乱れて敵歩兵を全く倒せません。ゆえに速度は180キロ以下に抑え、距離は50メートル程度。これを超えるととたんにガンナーの射撃効率が落ちます。(もちろんハボックの場合はもっと遠く、速くても良い)各入力はガンナーがその動きを予想できるくらい、操縦桿は軽く握り、あたかも豆腐に触れるようにゆっくりと操作しましょう。



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「コンバットコンパスターン」

コンパスターンを全速で行う基本技。敵が建物の陰などに隠れて射界を確保できない場合に、回り込むのに使う。スイッチターンと違うのは高い建物が間にあって直線的になるスイッチができないときなどでも有効ということ。メリットはガンナーの目標に対する視界をそれほど変化させずにターンできること。デメリットとしてスイッチより操作時間が長いために射界確保までの時間がかかる上にカウンター動作に熟練が必要なこと。

操作の基本はコンパスターンと同じです。



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「コンビネーションフライト」

 上記技の集大成の一例。旗を敵の裏取り部隊に取られそうな状態を想定して、各陣地に即座に急行してガンナーが射界を確保できるように旗から旗へと飛ぶ練習です。常に低空を飛行して旗を目指すために正確なコントロールが要求されますので、いい練習となります。

 高低差・地上障害物が多数あり、比較的密集して複数の旗の存在しているこのマップはこういった練習をするのに適しています。地形や状況に応じてクィックストップ、スライド、コンパスターン、スイッチを使い分けて対応する練習をしましょう。



■ガンナーの心得とは

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 パイロットはスムーズな飛行を心がける。ではガンナーはどうでしょうか。これは非常に重要なことなのですが、とにかくガンナーは敵が見えていなくても撃つということを心がけるべきです。敵がいると思った怪しい場所にとりあえず撃ってみて、照準に毛が生えるかどうかを確認すべきです。毛が生えるということは爆発ダメージがわずかながらでも通っているということですので、それは敵がいるという証拠です。これを予備射撃と呼んでいます。予備射撃で敵を発見できたら、さらに射撃を重ねて敵を排除しましょう。弾はそうそう撃ち尽くすことなどないほどに装備されています。惜しまずに焼き付かない程度に休まず撃ちまくりましょう。

 ガンナーが特に予備射撃をすべき状況は以下のような場合があげられます。
・旗が徐々にでも降りていったり、白旗になっている拠点。
・パイロットが謎のホバリングをしているときの真正面。(パイロットが知らせようとしている)
・パイロットがコンパスターン(後述)をしているときの回転中心方向。
・敵拠点のリスポンポイント。(リスポンポイントは常に一定ですので、どこから敵が沸くのか記憶しておきましょう)
・対空ミサイル砲座やジープ。(たとえ敵が乗っていない状態でも撃っておき、いつでも一撃で破壊できるようダメージを与えておく)

 他にもガンナーが心得ておくべき重要なことがあります。それは常に機体の正面を見るということです。よくガンナーの人が左右をきょろきょろと見回している場合がありますが、これはあまり意味がありません。たとえそれで敵を発見できたとしても、移動中に真横の敵に効果的に機銃が当たることなどまずありません。それどころか横を向くことによってパイロットが戦車を正面に捉えてくれていることに気づくのが遅れてヘルファイアの発射タイミングを逃すことにもなりかねません。敵ヘリがパイロットの視界外から近づいているなどの緊急時以外はパイロットを信じて真正面だけを向いていた方が非常に効率の良い戦いができることでしょう。



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